1. とてもたのしい一日でした |
上田: |
ちょうど今ワークショップが終わって30分くらい経ったところで、まだ空気がむんむんとしているのですが、まず今日1日の印象を聞いていきたいのですが、いかがでしょうか? |
ルース: |
とても楽しかったです。皆で身につけるブレスレットを一番始めに作ったところから楽しませていただきました。ベストも作りました。ミルトン・チェンさんがそのベストを着ていらっしゃいますよね。まさに最初から参加していく形ということで、私が今までに経験したどのワークショップからみても、これは非常に珍しいことです。感覚を全部使ったわけですね。触ってみたり、昼食の時には味覚があり、嗅覚がありました。本当にたくさんの動きがあって、とても面白かったです。子どもも大人も、非常に熱心に取り組んでいました。 |
ミルトン: |
このベストはとてもいいですよ。いくつかのものはなくなってしまいましたけれど。どこかへ行ってしまったようですが、最初はもっとたくさんのものがついていました。こちらにありますのは、「食べて、飲んで、遊んで」と書いてあります。 |
エディス: |
非常に驚かされました。今、2つの事を考えています。まず最初に、子どもと大人の双方に興味を抱かせるようなプログラムを運営するのは大変難しいということです。今日はうまくいったのではないでしょうか。と申しますのは、大概の場合、受動的な側と主体的な側ができてしまうわけですが、今回は、子どもも大人も深く関わっていました。これが一点です。二点目に、大変印象深かったのは、私は多くの創造的なワークショップに参加してきましたが、ガイダンスの進め方です。通常とはかなり異なっていました。最初はとても指導的な要素が強かったのですが、終わりの方では、いろいろなグループが実際に舞台に立ちました。長いガイダンスが終わるころには、参加者が実際に舞台に上がったということ。この点も非常に印象的でした。 |
ジョギ: |
プレイショップに先立ち、私の求めるもの、何を期待しているのか、についてお尋ねがありました。実は、プログラムがあまりにもきちんとしすぎていると、遊びが非常に形式的となり、うちとけた場が形成されないのではないか、と心配していました。しかし、堅苦しさ、形式的な要素はすぐに解きほぐされていくことがわかり、大変よかったです。これもおそらく、期待していたことでしょう。ですから、この懸念も広く理解されていたのだと思います。 |
沢井君: |
今日は大変面白かったです。そして、つまらないという事はなくて、いろいろな言葉を表現するというので、それがとても難しかったり、それでその表現力が必要でかなり難しかったり、ケーキを作ったり、他にも最後にビデオを編集して見せてくれたのも印象に残りました。 |
上田: |
今日来る前に持っていた「今日どんな事が始まるかな」というイメージと、実際来てみてだいぶ違いましたか? |
沢井君: |
はい。かなり違って感じました。 |
上田: |
初めどういうイメージでした? この招待状もらったときは? |
沢井君: |
最初はイメージというより、どういうことかあまり分からなくて・・・。 |
上田: |
「プレイフル」っていう言葉、ピンと来なかったかな? |
沢井君: |
確かに「プレイフル」といわれてピンと来なくて、「プレイフル」とはどういうことかな、と考えたり。楽しい事らしい、ということは分かりました。 |
上田: |
なるほどね。「プレイフル」っていう事は今日なんか体で感じられましたか? |
沢井君: |
それらしいことは感じられました。 |
上田: |
これからジュワーっといろいろ感じてくるかもしれませんね。どうもありがとう。お母さんも今日は一緒に来てくださいましたが、いかがでしたか? |
沢井さん: |
私も最初は何があるかわからないで、入ってからこういうものか、とジュワーっとわかってきました。まず、ベストを作りましょうと自由に作れるユニフォームのようなものを作る時に「ハサミを貸してください」とか、「紐をどうしたらいいですか」とかそういう作業から挨拶が始まるんですね。体から入っていくと挨拶が自然とでき、初めてそこでお会いするお母様や子どもさん方と自然と会話ができる。その後のセッションでもまず体を動かしてからそれに言葉を与えるということで体から入って言葉へ、という順序があったのかな、と思います。今振り返りますと、それが大変印象深うございました。 |
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3. 家族的雰囲気を形成するPlayshop |
Hillel: |
私も時々グループを覗いたりして、「ああ、あれはあの子のお父さん、お母さんだなあ」と思ったりしていました。本当に親しげに、ごく自然にやりとりをしていて、とても印象的でした。きちんとした考えとふさわしい環境さえあれば、子どもと大人はとてもすばらしい形でお互いに関わりあうことができるのだと、そしてこれが非常に大切なことだと、改めて強く感じました。 |
上田: |
沢井さんファミリーは今日は別々なチームで別々にやられたと思います。沢井君、他の子どものお母さんとかお父さんがおられたと思うんですけど、どうでしたか? お父さんとかお母さんはグループに何人くらいおられました? |
沢井君: |
お父さんとお母さん方は、2人か3人・・・。 |
上田: |
初めは話ししにくかった? |
沢井君: |
最初はちょっと話しにくくて、だんだん時間がたつにつれて結構話しができるようになりました。 |
上田: |
お母さんはいかがですか? グループには他のお子さんもおられましたか? |
沢井さん: |
はい。お子さんが2人。5年生と6年生のお子さんと、それから後はお母さんが2人、お父さんが1人。小さいグループだったんですけど。最後は劇をいたしましたけれども、その打ち合わせも本当に家族みたいな感じでしていましたので、本当に1日かけてすごく密着したというか、心が近づいたような感じがいたしました。 |
宮田: |
1日の最後のほうは、家族団らんの雰囲気がするなと感じたし、チームごとのパネルがあってそこにいくと落ちつくような雰囲気ができているなとも感じました。どうしてああいう風になったのかなってすごく不思議で、それをこれから皆でどんどん解き明かして行きたいな、と思っています。例えばお母さんが雅幸君を遠くから見たりなさいました? |
沢井さん: |
見つけようと思ったんですけども、もう溶け込んじゃっていて、どこにいるか分からないくらいでした。もう本当に親も子も別々に、みんな子どもになって、私が子どもになっちゃったんでしょうか、気にしないで楽しんでいたような感じがいたします。でも、ちょっと見たところではすごくのって、いろんなダンスみたいに動いたり、自分が好きなように宇宙飛行士になったりという場面をチラッとみましたけど、大変熱中していたのでその様子にちょっと驚きました。家の中で見ていると親を意識していると思うんですけども、今日は全然意識していなかったみたいで、とても自然に楽しそうにしていました。 |
宮田: |
雅幸君、どうでした? |
沢井君: |
本当に自分のお母さんのことはあんまり考えていなくて自分の事で精一杯っていうか。 |
沢井さん: |
忘れちゃった? |
沢井君: |
考える必要がなかった。 |
ルース: |
本日は何人かのご両親とお話をすることができました。あるお母さんは、自分の子どもから離れることができてとてもうれしいと話していました。いつも子どもが「お母さん、今は何をすればいいの」とか「これはどうやるの」とか言うので、今日はそのようにたよることもないから、というのです。子どもが自立して、親から離れて遊ぶことができたことについても、喜んでいました。ですから、母子ともに独立していたわけですね。また、本日はお父さんも大勢いらっしゃいます。日曜日ということで、たくさんのお父さんが子どもたちと一緒に遊ぶことができてよかったと思います。 |
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