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ワークショップデザイナー
上田先生の写真 上田 信行
甲南女子大学教授(文学部人間関係学科)/Ed.D.
E-mail: nobuyuki@neomuseum.com

人に会うことが大好きだ!

これまでの人生でどれほど多くの人々と出会ったか、僕は覚えていない。しかし、新しく出会った人々と話をし、新しい世界と遭遇することがどんなにエキサイティングで魅力的なことかはよくわかっている。

だから10年前、吉野川のほとりに小さなアトリエを作った。このアトリエが、人々が出会い、互いに影響し合い、実験的なオブジェやワークショップのデザインを通じて自分の感じたまま、イメージのままを表現できるような場となるように。それは小さなスペースではあったけれども、僕はそれをネオ・ミュージアム(neoMuseum)と名づけた。なぜなら、このアトリエは子どものための博物館という側面と、アーティストのスタジオという調査・研究的な側面を併せもっていたからである。

人と共同作業をすることが大好きだ!

誰かと一緒に作業をすることは心が弾む刺激的なことである。遊び心のある「相互作用」からは、驚くべき視点が数多く浮かび上がってくる。

ワークショップが大好きだ!

ネオ・ミュージアムのワークショップは、活動のみならず、精神そのものである。だから、どこへ行こうとも、僕はこの遊び心に満ちた、魅力的な「相互作用」の精神を持って歩く。そうすれば、あらゆる出会いが活気あるワークショップとなり、われわれはそこで自分自身とそれを取り巻く世界を再発見、再創造、再定義することができるからである。

遊び心のある精神が大好きだ!

即興でアイデアを出す、踊るように会話をする、マシュマロを焼く、電子メールをまちがって失ってしまうことだって−われわれは何だって遊び心のある瞬間に変えることができるのである。

現在、甲南女子大学文学部人間関係学科の教授として、学習環境のデザインを教え、研究している。1990年、吉野川のほとりにネオ・ミュージアムを作り、学習、メディア、デザインに関する50近くの実験的なワークショップを主催してきた。ハーバード大学の教育大学院で学んでいた当時、「セサミストリート」(Sesame Street)やボストン子ども博物館(the Boston Children's Museum)の研究・デザイン環境、マサチューセッツ工科大学(MIT)のメディア・ラボにおけるロゴ(教育・人工知能研究用のログラミング言語)の構成主義にもとづく学習環境を知り、大いに刺激された。主な論文に、"Japanese Children's Personal Theories of Intelligence: A Developmental Study""A New Learning Environment: The neoMuseum / Children's Media Museum Prototype"「学習環境のデザイン」などがある。

1996年から1年間、ハーバード大学の教育学大学院で客員研究員として、「表現とテクノロジー」、「インターネットと学習環境デザイン」について研究を行なう。現在、神戸国際マルチメディア文化都市(KIMEC)構想推進委員会委員。

美弥さん写真 大森 美弥
小児心理カウンセラー/Ed.D.
E-mail: omoriyamada@post.harvard.edu

子どもの頃から夢見るのが好き(daydreamer)で、こうした性格は何年経っても変わっていない。夢を見ることができること、そしてその夢に新しい意味を見出し、実現させようとすることは誰にとっても大事なことだと思う。それがおそらく、私がカウンセラー、発達心理学者、文化心理学者という職業を選んだ理由である。

情熱的な夢、哀しい夢、ドキドキするような夢、楽しい夢、夢はどんなものにもなり得る。夢の中で、私たちはスリルと興奮に満ちた世界や、友人と家族に囲まれた世界や、大昔や未来の世界へさえも行き来することができる。また、家を建てたり、はるかかなたの国に旅をしたり、昆虫になったり、モーツアルトと話をしたり、野の花が咲き乱れる草地を散歩したり、アマゾンの熱帯雨林を探検することだってできる。

夢を見ることは、遊び心のある精神をもたらし、また夢に意味づけをすることは物事に積極的に取り組もうとする気持ちや好奇心を育て、発見へと導いてくれる。夢を他人と分かち合うことは勇気の要ることだが、夢を人に話し、それによって人間関係を築くことは私たちに新たな自信を与えてくれる。そして、夢を話すのを助け、私たちを取り巻く日常のライフスタイルをデザインするのに役立つのが、新旧さまざまな形の「メディア」である。私の子ども時代は、二つの文化が共存する環境、音楽、良き指導者、大勢の友人、おいしい物や数えきれないほどの夢で溢れていた。こうしたすばらしい要素を、私は今でも自分の生活をデザインする上で取り込んでいる。

大森美弥は、日本人を両親に日本で生まれたが、4歳のときに渡米し、南カリフォルニアで育つ。大学入学のときにマサチューセッツ州へ移り、スミス・カレッジ(Smith College)で発達心理学の文学士号(A.B.)を取得する。そのまま東部に残り、ハーバード大学の教育学大学院で学ぶ。カウンセリングとコンサルティングに関する心理学の修士号と、ヒューマン・ディベロップメントと心理学の教育博士号(Ed.D.)を持つ。二つの文化を背景とするその経歴は、彼女が文化心理学に興味を持ち、それを専門とする原動力となってきた。現在は夫と共に東京在住。

宮田先生の写真 宮田 義郎
中京大学教授 (情報科学部認知科学科)/Ph.D.
E-mail: miyata@sccs.chukyo-u.ac.jp
http://duet.sccs.chukyo-u.ac.jp/~miyata/

私の中には、子どもの頃からつねにふたつの底知れぬエネルギーの源泉が存在していたように思う。ひとつは芸術家。ピアノを弾いたり、森の中を散歩したりするたびに周囲の世界の美しさや、自分の中の宇宙の美しさに深い感銘を覚えた。

それと同時に、私の中には基本的な原理を明確に把握したいと願う科学者も存在していた。それゆえ、私はまず物理学を学んだあと、日本でエンジニアリングを、アメリカで認知科学を修めた。しかし、大学を仕事場にするようになってから、私はもっと深いエネルギーの源泉を見出した−私は人と一緒に働くこと、特に若い人と一緒に働くことが大好きだったのだ。

現在、私が最も楽しみにしていることは、若い人と一緒に精神世界の美を明らかにする喜びを見つけることである。たとえそれが最も複雑にからみあった感情のもつれであったとしても。今ではもう、私は自分が芸術の世界に属しているのか、それとも科学の世界に属しているのか迷うことはない−私は生きとし生けるものの世界に属していると感じているからである!

ヒレル先生の写真 ヒレル・ワイントラウブ
同志社国際中学・高等学校コミュニケーション部主任/教諭
E-mail: lhillelw@intnl.doshisha.ac.jp

私は、私たちの心を大きく動かすような発見、人々や学問、世界と相互に影響し合う人間として私たち自身の見方を変えるような発見というものを大切にしている。こうした発見を学ぶことは私に私らしいタッチをもたらし、特にスペースのデザイン−物理的なスペースであろうと感情的なスペースであろうと−に関わっている場合には、このような体験を思い起こさせるようなスペースを創り出す。人々が自分自身を発見することによって、心や精神のパワーを使うこと、感じることに参加したり、挑戦したりするのを見ることが好きなのである。

私は人間らしい人間でありたい。それは重要な活動に携わり、自分のみならず他人をも尊重する者のことである。この高度にまとまった物質主義的な世界では、時に迷い、困惑することもある。だから私は周囲を温かく、賢く、敏感で、遊び心を持った友人の中に身を置くようにしている。なぜなら、このプレイフルな友人たちは、ユーモアや皮肉、機転を利かせるセンスまで持ち合わせているのだ。

リアンさん写真 リアン・ラムゼイ
同志社国際中学・高等学校教諭/デザイナー
E-mail: lehan@geisya.or.jp

教育者になる道を選んだつもりはなかったが、いつのまにかそろりそろりとその道にはまってしまった。

はじめはアーティストとして、オーストラリアのある施設で障害児たちと接して仕事をしていた。私は子どもたちに、おもしろおかしく自分を表現する機会を与えようと考えていた。そこには「教育」とか「学習」に対する期待はなく、むしろそうした期待がなかったからこそ、それぞれの子どもたちがその中から自分の望むものを引き出せる自由があり、きっかけがあったと思う。

私にとって「学習」とは、私たち教育者が人々に知識を分け与えていくプロセスではない。「理解する楽しさ」を見出せるような場を教育者自らが作ることである。難しいのは子どもたちではなく、どうやってその場を作るのかを学ぶことである!


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