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Vol. 14, No. 12, December 1998
1. 自然吸煙は小さい赤ちゃんを産むことにつながる
2. 社会的技術:耽溺の季節に感謝が失われた感情

自然吸煙は小さい赤ちゃんを産むことにつながる

 妊娠した女性が、人々の喫煙する場所で過ごすことは絶対に避けるべきである、と最近の研究の著者たちは言う。スウェーデンのマンモで、家庭もしくは職場で自然吸煙にさらされた女性について、1年にわたって研究された。最初の出産前訪問の間、自然吸煙についてアンケートに答えてもらった。1児を産んだ826人の女性の間で、6.7パーセントの乳児が、妊娠期間のわりに小さかった。

 早期の妊娠期間における自然吸煙は、妊娠期間の割に小さい赤ちゃんを産む危険を2倍にすることが発見された。これは、年齢、身長、体重、国籍、及び、教育のレベルなど、統計の雑音になりうる要素とは独立したものである。

 考えうる危険性に基づけば、妊婦が自然吸煙にさらされなかったならば、妊娠期間の割に小さい赤ちゃんの出生率がかなり減少するであろう、と著者は結論を下している。



著者:Dejin-Karlsson、Hanson、Ostergren等
題名:「早期妊娠期間における自然吸煙は妊娠期間の割に小さい赤ちゃんを産む危険を増大させるか ?」(アメリカン・ジャーナル・オブ・パブリック・ヘルス、1998)



社会的技術:
耽溺の季節に感謝が失われた感情


スーザン・R・ポーラック

 ビバリー・モスレーは、孫に7歳の誕生日に何がほしいか尋ねたとき、びっくりした。高価なおもちゃのリストに慣れている、デトロイトで教師をしているモスレーは、孫のジョン・モーガンの「おばあさん、あなたがくれるものならなんでもよい」との控えめな応答に驚いた。しかし、多くの親が知るように、それは、典型的応答ではない。

 大部分の子どもは、明確に、特定の欲しいものを持っている。クリスマスにプレゼントを開いたときに、新しいビデオゲームの代わりに退屈なセーターがあったら、それを放っておくか、せいぜい、ぶつぶつと「ありがとう」と言う程度で、親を当惑させる。そのような心地悪い瞬間は、いかにして回避し得るだろうか?

 よいニュースとしては、全ての子どもは感謝の感情を持って生まれると、行動心理学者が言っていることである。デトロイトのジョンの母、デボラ・モーガンによれば、彼女は、この感情の養育を早目にスタートさせたと言う。彼女は、「お願いします」と「ありがとう」から始め、物事をあたり前だと考えないことを、ジョンと4人の兄弟にきちんと思わせるようにした。

 「だれかが何かを私の子どもに与えるならば、常に『ありがとう』と言うことを奨励する。そして、人々が、義務でなく、心からの好意で物をくれることを認識させる」とモーガンは言う。「同様に、我々も子どもに謝意を告げる。それは、我々において進行中のことである」。

 専門家によれば、モーガンは正しいことをしている。子どもが吸収すべき「モデル」的感謝や望ましい行動を親がすることを、専門家は推奨している。「究極的には、家族皆が同様の行動をとっているならば、子どもは自然に感謝を示すことを学ぶ」と、心理学者で雑誌『Parents』の寄稿者のジュリアス・シーガルは言う。 これは、贈物のような触知できるものと同様に、毎日の親切に対して感謝を表明する単純な姿勢で始まる、と彼は言う。例えば、置き間違えられたスリッパを発見するとか、犬にえさを与えるというようなことに対して感謝することである。

 感謝の手紙を書いている親の姿を見るならば、その子もそれが習慣となる可能性が高い(電話もありうる)。ミシガン州ウエスト・ブルームフィールドにあるディアボーン・リッツカールトンでセミナーを開いているエチケットコンサルタント、シャロン・ジオイアによると、親は、贈り物について話したり、やさしい仕草をすることによって、感謝の気持ちを子どもに植え付けることができるそうだ。「おばあさんがおもちゃを手に入れるのに時間を割いてくれたすばらしさを子どもに説明しなさい。それは、プロセスを子どもに教える」と彼女は言う。

 食事や就寝前の祝福のような儀式は、感謝の感情をしみ込ませる方法である。
「テーブルについた全ての人が、この1週間、何のために感謝しているかを告げる家族を見てきた。それは、1940年代の映画から出てきたようだが、まったくおかしなことではない」とシーゲルは指摘する。シーゲルや他の行動心理学者は、全ての子どもは感謝の本能を持って生まれる、と言う。成長する過程で、表現に個人差は出てくるが。ハーバード大学の発達心理学者ジェロメ・ケイガンによれば、それは4歳から6歳の間に、感謝の方法にはいろいろあると気がつくそうだ。「それは、子どもが他人の視点を持つことができるようになり、親が食事を作るのは家族のためなのだと気がつく時である」と彼は言う。

 編集者で、ブラウン大学医学発達心理学名誉教授ルイス・リプシットによれば、行動に関係なく報酬を受け取っていると、その子どもは、簡単には感謝の感情を学べなかったり、その傾向を失う。「それらを得るために何もせずに、彼らは、いつでも世界中のお菓子を得ている。頻繁に報いられ、そして、それは自身の行動にはよらない。それで、感謝を示す姿勢を失う。結果として、感謝しない人々として成長する」。

 親が感謝を子どもにしみ込ませるのに勤勉であっても、子どもが贈物や行為に感謝しない時がある。この場合、特に贈り主を前にして、公然としかられるより、一度脇に呼んで感謝するよう言った方がよいと、シーゲルは言う。「贈り主がどう感じるかを指摘しなさい。子どもは、『私やお父さんは、がっかりした。どんなものにしようかとたくさん考えるのに多くの労をとった』と言われることによって共感を学ぶ。『あなたは、心の底では感謝を感じているかもしれない。しかし、感謝の言葉を言うことは、あなたにとって本当に重要である』と子どもに言いなさい」。

 しかし、 ケイガンはきつく言いすぎないようにと親に警告する。「子どもを感謝について神経質にするのは簡単である。軽い感謝の念と、すべての贈り物に対して罪の意識を持つことの違いはほとんどないので、親は気をつけなければならない」。それと同時に、子どもが感謝を示すときそれを誉めることが、子どもを強くすると、シーゲルはアドバイスする。それは、不足する行動を訂正することのケースではない。親は、請求書をいっぱいにする行動を賞賛し、補強しなければならない。

 そして、子どもには、得ることと同様に、与える有意義な機会があるべきである。
 「中央収集ポイントまで衣服を運んだり、コインを封筒にいれたり、老人ホームを訪問し雑用を助ける、もしくは、家のない人々にトレイの準備し、寒い夜に熱い食事をとることを理解することが、子どもが5、6歳であっても重要である」とシーゲルは言う。



スーザン R.ポーラック は、デトロイトニュースのスタッフライタである。 この記事の原文は、『The Detroit News』に掲載された(出版社、及び、エディタの許可によってここに再掲する)。



The Brown University Child and Adolescent Behavior Letter, August 1998
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Source; The Brown University, Adolescent Behavior Letter.
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