女の子は、力に物を言わせることはなくても、対人関係を利用した社会的攻撃によって友達をひどく傷つけることがある。こうした攻撃のプロセスや原因を分析した上で、緩和、回避させるプログラムを開発する必要がある。攻撃をする子は、何かしらに対する怒りを周囲に向けることが多いが、認知療法の手法を用いて、自分の置かれた状況をもっと肯定的にとらえる訓練も有効であろう。影響力のある子の協力を得て、悪口の広がりを断ち切るなどの介入も非常に効果的である。また、こうした攻撃の起こる一番の要因は退屈を紛らわすためとのことから、学校以外の様々な活動の場を用意することも重要であろう。(詳しくは本文へ)
1.普段から身体的に活発な生活をしていて、チームスポーツにも参加している女子学生は、タバコや薬物に手を出したり危険を伴う性行動にはしる割合が低い。ただし、この相関関係は男子学生には当てはまらない。2.睡眠障害を抱えている青少年が増え続けている理由のひとつに携帯メールがあげられる。夜中の携帯メールは、単に睡眠を中断させるだけでなく、メールの受信を意識しながら眠ることから、睡眠の質をも悪化させている。(詳しくは本文へ)
1.暴力をふるう両親を目にして育った子供は、大人になると自分自身も恋人や配偶者に暴力をふるう危険性が高まる。また、子供の時にひどい日常的虐待を受けた経験や、幼少期の行為障害も後の暴力的な関係の要因になる。2.現代の医療制度のもとでは、患者は身体面と精神面、あるいは患部ごとに切り分けられるかのような治療を施される。こうした分断された医療は、非効率的であり、様々な弊害を生み出している。私たちは今、統合的な医療の実現にむけて抜本的な改革を推し進めなくてはならない。(詳しくは本文へ)
1.乳幼児期の異常に急速な頭部の成長は自閉症の早期の警告である可能性がある。2.4歳半までの幼児について、保育所で過ごす時間が長いほど、協調性に欠け攻撃的になるなどの傾向が強いという調査結果が出たが、時間そのものよりも、母親の気配りや思いやりの深さにより影響されるという。3.イリノイ州でスプリットタンに関する法律が制定された。(詳しくは本文へ)
1.片方の親が離婚後遠くへ転居した経験のある大学生は、健康及び生活面、個人的、感情的なコントロールについて自分を低く評価しがちである。2.ステロイドを服用する男性は、子供時代から自分の身体的外見について自信が持ちにくく、問題行動が見られた他に、父親との関係もうまくいっていなかった場合が多い。父親と息子の難しい関係が、男性が良い身体イメージを形成できないことと何らかの関係があるのではないかと考えられる。(詳しくは本文へ)
テレビ、ビデオ、ゲームといった映像メディアが、子どもの行動に影響を与えるということは様々な研究で実証されている。画面の前にいる時間が長ければ長いほど、彼らの共同主観的な経験の機会は奪われ、正常な人間関係を形成することが困難になると言われる。しかし映像メディアにさらされると必ず問題が起こるかというとそうではない。節度をもっての利用、積極的な家族での共同活動などによって様々な問題は和らぐのである。(詳しくは本文へ)
SSRI (選択的セロトニン再取り込み阻害薬)が出現して以来、小児や思春期の子どものうつ病に対しても薬物療法が第一線治療として用いられている。しかしながら比較対照実験において臨床的に有意と言えるだけの証拠は今だ不十分であり、精神興奮薬が多くの正常な子どもたちにも非特異的なよい結果を示すとの報告もある。児童と青年期専門の臨床家は薬剤研究に対して相当な懐疑的態度をもってあたり、研究、実際の診療経験、そして広く包括的に判断する能力、これらすべてをもって最善を尽くすべきである。(詳しくは本文へ)
1.子どもが1歳未満のときに母親が就業していた児童は、そうでない児童に比べて、感情をあらわにすることが多く、ストレスに対する耐性が弱いとの研究結果が発表された。2.肥満体の子どもや青年らのQOL(生活の質)は化学療法を受けているがん患者と同じようなレベルであるとの報告。3.問題行動のある子どもたちは、睡眠時呼吸障害や不穏下肢症候群などの問題を抱えている場合が多い。(詳しくは本文へ)
1.テレビなどのメディアで暴力を見聞きした子どもたちは、成人した後も攻撃的で暴力的行動をするようになる危険が増えるとの結果が、追跡調査により明らかになった。2.カリフォルニアのソーク研究所の研究者たちが、殺虫剤や化学兵器と、湾岸戦争症候群やADHDを結びつけるある種の遺伝子を発見した。3.うつ病や不安による情緒障害を患う子どもたちは、自分を過少評価することが多い。(詳しくは本文へ)
うつ病、双極性障害など脳の障害の多くは成人してから発症するものと考えられていたが、現在では幼児期の早い段階からも始まる事がわかっている。幼児期における精神疾患は、時の経過とともに良くなることもあるが、放置する事で脳の発達に悪影響を与える場合もある。子どもに気がかりな兆候が見られるとき、親としてどのように判断し、専門家の助けを求めていったらいいのだろうか。親と専門家との質疑応答を通して、幼児の精神疾患に向き合うときの基本姿勢をアドバイスしている。(詳しくは本文へ)
1.5歳以下の子どもの頭部の重傷のほとんどは虐待によるものの可能性が高い、という報告が北米放射線学会で発表された。2.ADHDの治療法の一つとして、自分で緊張を解除するコツを会得するバイオフィードバックセラピーが注目されている。3.少年による性犯罪問題についての研究が急がれている。なかでもその後の少年の扱いをどうするか、再犯の危険をいかに予知するかについてが重要視されているが、解決法を見つけだすのは容易ではない。(詳しくは本文へ)
有り余る時間の中で空想にふけったり、友だちと日暮れまで冒険ごっこをしたり、そんな子供時代は過去のものになろうとしているのか。家には電子音や映像が流れ込み、子供達は1日4、5時間もメディア漬けになっている。スターやアニメ、映画のキャラクターがその商品と一緒になって大衆文化を駆り立てる。その根底にあるのは、大量販売を目的とする商業主義である。子供時代は今、想像力に欠けた暴力的なストーリーと、肥満の元のスナック菓子、無作法な言動、そして感動も創造性もない物語であふれかえっている。(詳しくは本文へ)
Copyright (c) 1996-, Child Research Net, All rights reserved. このホームページに掲載のイラスト・写真・音声・文章・その他の コンテンツの無断転載を禁じます。