甲南女子大学 国際子ども学研究センター
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名誉所長ごあいさつ

甲南女子大学・国際子ども学研究センターが設立されて10年になる。わが国で初めて「子ども学」Child Scienceを冠した教室・講座を設置し、研究センターを設立した甲南女子大学が子ども達に対して、21世紀に果す役割は大きい。

子どもは生物学的側面と社会文化的側面を併せ持つので、その問題解決にはあらゆる分野の研究者の参加が必須であることは、どなたも理解されよう。「子ども学」は、文理融合科学のひとつ、しかも大きなものであることは明らかである。

20世紀冒頭、エレン・ケイは20世紀を「子どもの世紀」にと、「児童の世紀」を出版し、世界に呼びかけた。20世紀も終わり近くなって、1989年にやっと国連で、「子どもの権利条約」が成立し、多くの国が批准している。しかし、この100年間、われわれ大人が、全ての子ども達に、どれだけ生きる喜びを与えることが出来ただろうか。多くの人は反省しているに違いない。

人間のいかなる営みであっても、それをより良いものにするには、科学的基盤が必須である。子どもに関わる諸科学は、20世紀に大きく進歩したが、それが子ども達の幸福に充分つながっていないことは明らかである。「子ども学」は、研究者がそれぞれの立場を尊重し合いながら、一緒に考える全く新しい科学である。これこそが21世紀を「子どもの世紀」にする基盤を作る科学である。

本センターの役割は、甲南女子大学の子どもに関心を持つ研究者の連携を図り、研究レベルを向上することを目指すと共に、わが国、さらに海外の研究者との研究交流を進めることにある。よって、わが国の子ども達はもちろんのこと、世界の子ども達の多くが当面しているいろいろな問題の解決を図り、21世紀こそ、「子どもの世紀」にしようというのである。

甲南女子大学国際子ども学研究センターがますます発展されますよう、本センター設立に関係したひとりとして、心から祈り上げます。

平成20年10月
東京大学名誉教授、チャイルド・リサーチ・ネット(CRN)名誉所長
小林 登



所長ごあいさつ

甲南女子大学国際子ども学研究センターは1998年に初代の所長であり、現在名誉所長の小林登先生が設置されました。「子ども」に関するさまざまな研究者が領域を超えて研究成果を共有できる場が重要と考えられ、そのためにご尽力され今に至っております。2006年4月には甲南女子大学に総合子ども学科が設立され、保育士・幼稚園教諭・小学校教諭の免許が取れるようになりました。これも国際子ども学研究センターで積み上げてきた「子ども学」が、その基盤にあるからこそ実現したものです。

今を生きる子どもたちを取り巻く環境は決して明るいとは言えません。大人の貧困によって子どもの学習機会がはく奪されています。大人からの虐待は、子どもの体や心や脳にも大きな影響を与えています。少子化によって子ども同士が交流する機会が減少しています。高度情報化社会の中で子どもたちは無選別な情報にさらされています。社会全体が余裕を失い、子どもたちは自分の居場所を失っています。子どもたちが生きなければならない環境は、小林登先生が子ども学を創設された当時より、さらに悪化しているのではないでしょうか。そのような中で教育・保育の実践者、多様な分野の研究者、子どもの最も身近にいる養育者、子どもを大切に思う大人たちが、子どもの幸せのために協働することがますます重要になってきています。その意味でこれらの人々をつなぐ「子ども学」の果たす役割は今後ますます大きくなっていくでしょう。またこれから子どもを学ぼうとする人びとが、この輪に加わって下さることを切に願っております。子ども学会のHPにも掲げてあります「子どもは(私たちの,そして子どもたち自身の)未来である」を甲南女子大学国際子ども学研究センターのゆるぎない理念として、子どもの幸せを願い、子どもを大切に考える社会の実現のために、その責任を果たしてまいりたいと存じます。

当センターは、小林登先生、稲垣由子先生が所長を務められた後、10余年に亘り一色伸夫先生がセンター長を務めてこられました。この度一色先生の甲南女子大学ご退任を機に、2018年度からは一色先生に代わりわたくしがセンター長を務めさせていただくこととなりました。これまで当センターにご尽力くださった先生方の成果を大切に引き継ぎつつ、新たな子ども学を目指して邁進してゆく所存です。今後ともこれまで同様にご支援、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げ、ご挨拶とさせていただきます。


平成30年4月
甲南女子大学人間科学部
総合子ども学科
教授 西尾 新


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