出席者との座談会
座談会出席者  
小林登(CRN所長)、プレイショップに参加した子どもの保護者(9名)、他事務局スタッフ

[話題1:プレイショップ2に参加しての感想]

■チョウの成長のマネをしたことで、多くの気づきを得られた
母1: 新聞紙でさなぎを作るというアイデアが新鮮でした。家にあるものでこんなに楽しい事ができるなんて、気づく事が出来てよかったです。

小林: マネをするということは、心理的にも特別な意味があるといわれています。知的好奇心を高めるのに役に立つようです。

母2: 子どもと遊ぶというと、どうしても「遊んであげる」という気持ちでした。でもここでは、親も子どもと同じことをするので、子どもと同じ目線で、同じ感覚になっていました。さなぎに入るところなど、子どものころに戻ったような、とても楽しい感覚が呼び起こされました。ですから、子どもと遊ぶときも、こういう本当の子どもの感覚になって、一緒に遊ぶといいのかなぁと思いました。

小林: それは一つの大きな重要なポイントですね。


■遊びながら夢中になってクリエイティブになっていくことの意義の再確認をした。
父1: バンブーダンスがよかったです。子どもに自分でリズムを作らせるのが良かったと思います。

父2: 初め男の子は恥ずかしそうだったけど、自分でリズムをとっているうちに、だんだん積極的になってきました。

小林: 子どものうちに、どういうふうに“遊びがいのあること”を遊ばせるかが大事なんです。これからの時代は学問的にそれを考えていかないといけない時代になってきていると思います。

父3: 仕事で、スポーツを子どもたちに教えることをしていますが、スポーツそのものでなく、まず興味を持たせるということとと、それができた後に、一生懸命盛り上げていくということが大事なんです。このプレイショップには非常に共通点を感じました。

小林: 子どもにとっては遊びも学びも一緒なんですね。ところが学校に行くと遊びと学びと二元的に分けてしまいます。しかし本来遊びと学びが同時にできるようにすることが大事なんです。


■素直に一生懸命遊んでいる子どもの姿に触れる事ができた。
小林: 家庭では生活がありますから、できることできない事があります。しかしこういう場は遊びを中心に考えることができます。

母3: 私はリトミックをしていたました。お母さん方は初めは気後れしてしまったようでしたが、やっているのを見ていたら、だんだん、のってきました。いつも忙しくしていて子どもと抱き合う時間が少なかったけれど、やって見る事が大事だと思い出しました。今の子どもは、運動会でも何でも一生懸命やることが、恥ずかしいと感じてしまう。でも今日ここに来ていた子ども達はみんな一生懸命体を使って素直にやっていましたね。それを見ていて、いつ頃からこういう気持ちを忘れてしまうのかなぁって思いました。

[話題2:これからのプログラムへの要望]

■体を動かすものを先に行う。アクティビティーの数を減らすなど、恥ずかしがらずにできるプログラムの組み立て方についての提案。
母3: 体を使ったものを先にやると、活気がでるかもしれません。たとえばリトミックでも、歌いながら劇を作ったりするんです。初めはみんな恥ずかしがってしまうんですけど、簡単なものだと喜んで覚えたり、体を動かしたり、やれるとおもいます。

小林: なるほど。3、4時間という時間の制約があるなかで、いかにやっていくかが課題になりそうです。以前われわれは、丸一日かけてプレイショップをした時にはそういうこともやりました。

父1: 慣れないうちは、チョウのマネは恥ずかしいと感じますので、先にバンブーをやったほうが良かったと思います。

父3: いくつかプログラムが分かれてましたよね。あれもあり、これもありっていう形で楽しいんですけれども、何かもう少し簡単にして、中身を濃くもっとゆっくりできたら、よかったんじゃないでしょうか。


■擬似家族でアクティビティーと行う面白さを知った。
小林: 親子を分けて仮想の家族を作るという点についてはいかがでしょう?

父3: 子どもたちも、最初のうちから非常に仲良くなれました。他のお子さんと、一緒にコミュニケーションをとる機会って少ないもんですから、そういう意味では大変おもしろかったです。