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NEWS LETTER HEADER
Vol. 13, No. 9, September 1997
1. 子どもの最初の3年間を強調する地位活動
2. 息子よ、父と会いなさい


子どもの最初の3年間を強調する地位活動

 最初の小児脳神経外科の研究によると、脳細胞をつなぐシナプスの数は、3歳になる前に劇的に増加するが、もし、良好な学習環境によってこれらの結合がうまくいかないと、シナプスは、縮小したり減少してしまうという。

 ミシガン州のバトルクリークの教育者や地域のリーダーたちは、このニュースを真剣にとらえ、親や保育関係者を援助する地域の活動で活かしている。

 「今、学習を("Learning Now!")」という運動は、地域が子どもに刺激的な環境を与える必要があることを強調しており、子どもの発達年齢(0歳から5歳まで)の間、定期的に講演会や資料を無料で提供している。

 情報は、ルーズリーフのバインダーにまとめられるようになっており、筋肉から記憶まで、様々なものについての発達方法や、学習の進め方など、実践的なアイデアが解説されている。これら無料で配布されている女医法には、歩き始めの子どもとの買い物といった話題のパンフレットも含まれている。これによると、買い物は1時間以内に限り、トイレ休憩をいれること、屋内では子どもが楽になるよう防止や手袋を脱がせること、そして買い物をゲームのように楽しくすることなどを勧めている。

 「今、学習を("Learning Now!")」はthe Greater Battle Creek CEO Forum/Educator's Task Forceによって支援されており、資料等の請求先は、(616)660-5857。







息子よ、父と会いなさい:

アメリカの刑務所が、代理の父となっている

 私は長年、刑務所での弁護心理学者として経験を積んできたが、そこで学んだことが一つあるとしたら、それは私たち、すなわち国あるいは専門家が、刑務所と父親不在が急増しているという深刻な問題に直面している、ということだ。

 米国における囚人の数は、小差はあるにせよ、常に200万人の男性が収監されており、1年間を通してみると、延べ1,000万人の米国男性が矯正施設を経験していることになる。司法省が、米国男性の大多数にとっての社会的影響で最大のものになりつつあるというのも、大げさな話でもない。

 何百万人の男たちが刑務所に入ることと、父親たちがアメリカの家族を離れたゆくことが、同時に起こっていることは偶然ではない。私は非公式な調査で、何千もの囚人たちにインタビューしたが、約5人のうち4人が、人生の中で一貫した男性の保護者がいない。彼らは、女性に過度に依存しており、しばしば女性に対し暴力をふるう。それは、彼らが目上の男性に対すると著しく心が不安定になることが理由の一つである。支えとなる目上の男性との関係を完全に奪われることから、彼らは、身近の女性を支配しようとする。

 一部のアメリカの父親たちが、かつてないほど子育てに参加する一方で、アメリカの歴史で最大の規模で、多くの子どもが父親不在の状態にある。

 絶望したシングルマザーから、どうしたら父親の穴を埋められるか、との質問を受ける。そうした時私は、繰り返し次のように答えている。「兄弟がわり、ボーイスカウト、伯父、コーチ」。しかしながら、多くの若者にとって、父親に一番近い存在は、刑務所であるというのも隠れた事実である。

 刑務所では、制限、組織、褒美を与えられ、すべてが目上の男性によって管理され、与えられる。もう一つの恐るべき事実は、多くの若者が刑務所で成長することだ。すべての決定を下してくれる代理の親がいないのは、刑務所の外の社会だけなのだ。

 アメリカの多くの家庭から失われたものは、「よい父親像」―勤労、規律、愛情を常に持った男性―である。彼は欠点も多く持ち合わせているかもしれない。しかし、彼は重要な資産を持っている。それは、彼がそこにいるという事実だ。もし彼がいなかったら、正しい振る舞いや衝動の制御の模範を示す時間が失われ、子どもが「お父さん」と呼ぶことによって埋められる子どもの心の隙間が埋まらなくなる。

 私が、ある若い被告人に「父親」という言葉から誰を思い浮かべるかという質問をしたら、19歳の彼は、しばらく沈黙した後に、頭を上げて、誇らしげに「JFK!」と答えた。

 彼が唯一考えついたのが、彼が生まれる前に暗殺された大統領であるということは、この若者の将来が明るくないことを占っている。彼の男性のイメージを求めるさまは、アメリカのたくましさの中心である刑務所につながっている。

 われわれは、父親不在と犯罪の相互関係を提起するだけではなく、親が刑務所にいる子どもの数が爆発的に増えているという問題に向き合うべきである。多くの刑務所が、収監されている母親は、より多くの時間を子どもと過ごすべきであるとの結論に達している。そのためには面会時間延長や施設の拡張がなされるべきである。しかし、80%が父親である男性の囚人については、同様の提案がなされていない。彼らは、「接触不可の訪問」のみに限定されることがしばしばで、2歳の子どもが、硝子越しで、手も握ることができない。

 私は、心理学者や精神科医が、父親不在と犯罪の拡大について大きな社会運動を起こせるとは思っていない。しかし、この数字が上昇し続けた場合のことを理解しておくべきだ。問題は、世界的でもあるが、解決はそれぞれの地域でおこなわれるべきものと考える。個々の人は、子どもが好きだ。犯罪と父親不在を増やす力と親と子の接触を支える力のどちらが優勢かわからない。しかし、われわれは、あわれみ深い気持ちとともに、何かできることをするべきである。




The Brown University Child and Adolescent Behavior Letter, September 1997
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Source; The Brown University, Adolescent Behavior Letter.
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