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Vol. 15, No. 10, October 1999
1. 子供の運動に気をつけよう
2. 小児期にうけた心的外傷は、成人してからの人格異常につながる
3. 子供に対する虐待は、心的外傷後ストレス障害(PTSD)の危険を増大させる
4. 「Baby Think It Over」は本当の経験を提供する

子供の運動に気をつけよう

 総合的にみて、米国の子供の運動レベルは必要な水準に達していないと、体育の専門家は指摘する。デイビット・デワルトスキー博士(カンサス州立大学運動科学学部教授及びカンサス健康財団理事長)によると、「子供は、毎日約1時間程度の運動をし、また、少なくとも週3日は、20〜30分の活発な運動に参加するべきである。」

 デワルトスキー博士は、親がテレビを消し、外に出て、彼ら自身の健康水準を向上させるため子供と遊ぶことを勧める。デワルトスキー博士によれば、中学生の運動レベルも、同様にあまりにも低い。なぜなら、学校は少数しか参加できない競争型のスポーツをしばしば強調するからだ。

連絡先:デイビット・デワルトスキー博士(カンサス州立大学運動科学学部教授)住所:8 Natatorium, Kansas State University, Manhattan, KS 66506 電話:(785)532-6765




小児期にうけた心的外傷は、成人してからの人格異常につながる

 ある研究によれば、小児期にうけた虐待や無視は、なんらかの人格異常に影響するかもしれないという。

 研究者は、小児期にうけた虐待や無視が、小児期初期に人格異常を増加させるかを調査するために、一定地域において研究を行なった。1975年から1993年まで、ニューヨーク州北部の639 人の青年と母親が、6回の心理学及び精神医学の面接を受けた。小児期の肉体的虐待、性的虐待、及び無視に関する証拠は、州の記録及び自己申告から、対象者が若年成人となった1991年と1993年に得た。子供の人格異常は、1991年と1993年に評価した。

 その研究は、小児期にうけた虐待や無視をうけた子が人格異常になる確率は、虐待や無視がなかった子より四倍以上であることを示唆している。これは、年齢、親の教育、親の精神医学的異常の要素をならした上での数字である。他のタイプの小児期の誤った扱われ方を統計上ならした後で、小児期の肉体的虐待、性的虐待、及び無視は、それぞれ早期の成年期に高い人格異常症状と関連していた。

 DSM‐IVの人格異常症状の12の種別のうちで、10項目は小児期の虐待や無視と関連があった。

ジョンソン・ブラウンその他著「小児期の誤った扱われ方は、早期成年期に人格異常となる危険を増大させる」(Archives of General Psychiatry, 1999; 56:600-606)。再版のための連絡先: Jeffrey G. Johnson, Ph.D., Box 60, New York State Psychiatric Institute, 1051 Riverside Drive, New York, NY 10032.




子供に対する虐待は、心的外傷後ストレス障害(PTSD)の危険を増大させる

 「(性的及び肉体的)虐待や無視の被害者となった子供は、PTSDとなる危険が増加する。しかし、小児期の犠牲は十分な条件ではない。」と、研究者は言う。「同じく家族、個人、及び、ライフスタイルの変数が、危険性を増し、PTSD の徴候に貢献する。」

 調査者たちは、1967年から1971年まで、米国中西部の首都の郡エリアにおいて発生した、子供の虐待及び無視を実証した。それらの犠牲者は、虐待や無視を受けていない子供と、年齢、人種、性、及び、社会経済的階級に基づいて比較され、若い成年期まで予期して調査は進められた。その研究は、小児期にうけた虐待や無視が、心的外傷後ストレス障害(PTSD)の危険を増す程度を測ろうというものである。

 全ての対象者は、PTSDを評価するために2時間面接した(国立精神衛生研究所の診断面接法を含む)。それらの調査結果は、小児期の犠牲が生涯及び現在のPTSDの危険性と関連していることを示唆した。肉体的に虐待された子の37.5%、無視された子の30.6%が、PTSDの危険性を示す DSM-III-R基準を満たした。しかし、調査者は、その他の要素も同様にPTSDの危険性に関連していることに注目する。その要素とは、親の逮捕歴、薬物問題、生活保護、離婚などである。

ワイダム著「虐待・無視された子供の心的外傷後ストレス障害(PTSD)」(American Journal of Psychiatry, 1999; 156:123-1229)。連絡先:Cathy Spatz Widom, Ph.D., School of Criminal Justice, The University at Albay, 135 Western Ave., Albany, NY 12222.




「Baby Think It Over」は本当の経験を提供する

 10代の子供たちに赤ん坊を育てる本当の経験を与えるプログラムは、規則的に注意が必要な等身大のコンピューター化された人形を使う。「Baby Think It Over」は、10代の子供たちに赤ん坊を持つ意味を直接的に示す。

 「Baby Think It Over」人形が、ケアを必要とするときは、子供の手首につけられたケア鍵が与えられるまで泣き続ける。子供たちは、時には30分も赤ん坊と一緒でなければならない。その10代の子供たちが赤ん坊を適切にケアしたならば、赤ん坊は、ケア期間の終りを合図するためにむつ言を言う。

 赤ん坊の中のコンピュータ化された箱は、いかにその赤ん坊が抱かれるかに対して敏感である。たとえば、逆さまに抱かれると赤ん坊は泣き出す。

 そのシステムは不正に操作できないようになっていて、更に頻繁な注意を必要とすると、その赤ん坊が「風変りな」気分になってしまう。システムは、子供が、赤ん坊にどのようによく反応にていたか順位をつける。

 「Baby Think It Over」は、赤ん坊をケアすることは必ずしも全て抱擁や甘いものだけには限らないと10代の子供に教えるように設計されている。赤ん坊の人形は、スペイン系、アフリカ系、アジア系、アメリカインディアン、及び白人の人種があり、値段は250ドルである。

連絡先:Baby Think it Over, Inc. 住所:2709 Mondovi Rd., Eau Claire, WI, 54701. 電話: (800) 830-1416 、 (715) 830-2040. 電子メール: information@btio.com.




The Brown University Child and Adolescent Behavior Letter, October 1999
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Source: The Brown University Child and Adolescent Behavior Letter
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