TOPPAGEに
戻る


 


メディアは子どもをどう育てるのか?

20世紀もあと3年を残すばかりとなりました。
ふと気がつくと、わたしたちのまわりには
実に多様なメディアが浸透してきています。
多チャンネルのTV、ポケベルや携帯電話、パソコン‥。

子どもたちのまわりにもこうしたメディアが溢れ、
「遊び」や「学び」など、生活全般に影響を与えています。
新しいメディアに違和感なくどんどんなじんでいく様子を
見ていると、子どもというのは、生まれながらにして
メディアが好きなのではないかと思えてきます。

未来の子どもたちにとって、こうしたメディアは
ごく自然な環境のひとつになっていくことでしょう。
多様なメディアを駆使して、自分の可能性を次々と
切り開く子どもたちの登場も期待されます。

一方で、いままで大人社会のものとされていた情報に
子どもたちがいとも簡単に触れ、
大人と子どもの間にあったはずの垣根が取り払われていったり、
メディアの中での疑似体験が増えることが
すでに現実のものとなりつつあります。

これからの時代、子どもたち自身、また子どもたちを支える大人は
さまざまなメディアとどうかかわっていけばよいのでしょうか。

今回のシンポジウムでは、海外もふくめた、
いくつかの先駆的な取り組みや学問的な成果をご紹介し、
21世紀の子どもたちのために、マルチメディア社会に生きる
わたしたちに共通する知恵や今後の指針を見いだしていきたいと
考えております。

子どもやメディア、コミュニケーションに関心のある方々の
ご参加をお待ちしています。
1997年12月
CRN(チャイルド・リサーチ・ネット)所長
小林 登