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●報告 第1回子ども学研究会
(2005年3月15日)

第1回子ども学研究会とは?

「日本子ども学会」の活動の柱である3つの研究部会のうち、ソリューション部会とチャイルド・ケア・デザイン部会を「子ども学研究会」と呼び、今回初めて研究会が行われました。学会員であればどなたでも発表の機会を得られ、研究・実践・事例報告と全体討議から構成されます。


多種多様な専門分野からの発表

8つの発表を分野やキーワードで分けると、おおよそ以下のようになります。

・建築/教育/脳科学
・障害児教育/バリアフリー/空間デザイン
・音楽教育/システム工学
・ロボット工学/コミュニケーション/学習プログラム
・教育工学/遊び/学習環境デザイン
・夜間保育/ケアデザイン/保育士研修
・保育/遊び/身体
・IT/子育て支援

これらの発表はいずれも子どもを研究対象としたもので、「子ども」という共通な存在を持たせるだけで、これだけ多種多様な専門家が集うのです。


効果の検証をめぐって

発表は午前と午後に分けて行ったが、発表のあと、1時間程度の全体討論を持ちました。わたしが印象的だった議論を2つ紹介しましょう。

午前の部では、あるワークショップ活動を紹介した発表に対して、「どのような効果が子どもにあるのか?」「継続して行ったほうがよいのか?」など、実施後の効果検証についての質問が出ました。その質問に対し、「やりっぱなしでもいいのでは? 子どもは理由のつかないことって大好きじゃないですか。理由や効果はもちろん大切ですが、全部が全部そうでなくてもいいのではないでしょうか?」という意見が出ました。

午後の部では、じゃれついて遊ぶことを推奨したら子どもたちがイキイキとしたという実践事例の発表で、「脳科学的にも効果が証明された」というくだりについて、「脳科学的に効果が証明されたことが重要なのではなく、身体をつかった遊びが子どもにとって大切な意味があることが訴えられればよいのではないか?」という意見が出ました。それに対して発表者からは、「ごもっともだが、脳科学という言葉を使うと保護者など周りの反応が違うのです。それに確かにそういうデータはとっているのでウソではないです。」と答えられました。

エビデンスに基づき、子どもの問題を解決していこうというスタンスは大切です。根拠のない話で子どもや親たちを混乱させるのは論外ですが、「効果は?」「理由は?」と問うべきことと問わなくてもよいことはあるのではないかと、このやり取りをみていて感じました。


参加者の満足度は?

参加者の約6割がアンケートに回答をしてくれました。1日の会で様々な専門の人の話が聞けたことに満足するいっぽうで、もっと一つ一つの発表をじっくり聞きたかったという声が多かったです。

当日はみぞれまじりの冷たい雨が降る日。駅から徒歩10分強の道のりを歩き、100名近い人が全国各地から集まりました。ご参加くださった方、ありがとうございます。各発表は、後日学会ホームページ上で公開しますので、お楽しみに。

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第1回子ども学研究会
研究会のホームページはこちら
 発表演題のタイトルを見ることができる。発表の記録はここに後日掲載される。
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