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●【特集】言葉の獲得・言葉の喪失
(2005年5月30日)

言葉と脳とは密接な関係があり、「脳科学と言語」に関する様々な研究がなされています。とくに脳機能を調べる機械や手法が近年急速に発達し、脳の解明が進んでいることは、言葉に関する新たな発見にもつながっています。

「第2回子ども学会議」(日本子ども学会学術集会・9月2日、3日)では、大会テーマを「多文化社会と子どもたち」に設定し、特別講演「脳科学と言語」を企画しました。それは、多文化社会に生きる子どもを考えるときに、言語の問題はさけて通ることはできないと考えたからです。

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一般に、言語獲得のピークは6歳までに迎えるといわれています。英語などの第二言語を習得させるため、幼児期から教室に通う子どもも少なくありません。では、言葉を獲得するときに脳の中では何が起こっているのでしょうか? 母語の獲得と第二言語の獲得の違いはどこにあるのでしょうか?

「第二言語習得と子どもの脳」というタイトルで講演いただく酒井邦嘉(東京大学助教授)氏は、『言語の脳科学―脳はどのようにことばを生みだすか』(中央公論新社・2002年・第57回毎日出版文化賞)ほか多数の著書があります。手話や英語学習など様々な視点での言語と脳の研究から得た興味深いお話を伺えることでしょう。

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では、獲得した言語は失われることはないのでしょうか? 脳卒中など様々な理由で脳がダメージを受けた際、身体機能や言語機能に変化が生じることがあります。その一つである「失語症」は、感覚や発声器官に異常がないのに、言葉の使用や理解に障害が現れる状態のこと。言葉を失ってしまった人の脳はどのような状態にあり、リハビリ等の治療によりどのように回復していくのでしょうか? 

「言葉を失う脳」というタイトルで講演いただく岩田誠(東京女子医科大学教授)氏は脳科学者として脳の言語機能を長年研究していますが、『見る脳・描く脳―絵画のニューロサイエンス』(東京大学出版会・1997年・第52回毎日出版文化賞)や『脳科学と音楽』(メディカルレビュー社・2001年)など芸術にも造詣が深く、多彩な視点からの脳と言語の研究から得た興味深いお話を伺えるでしょう。

特別講演では、両氏からの講演のあとに、司会役の安藤寿康(慶應義塾大学教授)氏を交えて、3者でのディスカッションを予定しています。

【参考】
酒井研究室
岩田研究室
第2回子ども学会議


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