トップページ サイトマップ お問い合わせ
研究室 図書館 会議室 イベント情報 リンク集 運営事務局

 トップ TOPICS一覧




●プレゼントつき・モバイルメディア研究ジャーナル
(2005年7月22日)

2004年に株式会社NTTドコモによって設立された「モバイル社会研究所」。様々な研究活動に取り組まれてますが、「未来心理」と名づけられた季刊ジャーナル最新号に大変興味深い論考がありましたのでご紹介します。


■「携帯電話は若者のコミュニケーション能力の低下や、階層格差問題にも波及しているのではないか。」三浦展(「Mobile Society Review 未来心理」Vol.002、P18-21)

マーケティング・アナリストである三浦氏は、「携帯電話やインターネットは、一体われわれのコミュニケーションの世界を広げたのだろうか、それとも狭めたのだろうか。」と冒頭で問題提起。いくつかの調査をもとに、団塊ジュニアの住む場所の固定化、つきあう人間の固定化、階層意識の低い男性ほどインターネット依存度が高いこと、の3つに注目をし、論を進めます。そして携帯やネットの「相手を選べる」という特性が対人間関係能力の低下を助長しているとも言えると氏は指摘し、この能力の低さが就職活動や仕事をしていくうえで不利に働き、所得格差・階層格差へとつながる可能性を示唆している。

調査データをもとに論を展開しており、氏のいわんとすることが畳み掛けるように伝わってきました。インターネットなどのメディアはコミュニケーションツールの一つではありますが、これらを使いこなす能力はあくまでも道具を使いこなす能力であって、肝心のコミュニケーションの能力とイコールにはならない。いっぽうで、携帯を使いこなし、メールをやり取りする若者たちを見ていると、コミュニケーション能力が低いと結論づけることに違和感もある。コミュニケーション能力という言葉の定義・範囲が変わってきているのかもしれない、と本論を読んで感じました。


このほかに、「携帯電話の社会学的機能分析−コミュニケーション変容の社会的意味−(連載第2回)」(宮台真司)、「ケータイが10代のココロにもたらしたモノ」(原田曜平)など、興味深い論考が多く、読みごたえのあるジャーナル。ぜひ多くの方に読んでいただき、インターネットや携帯について議論をしたいものです。

==========================================================================
季刊誌「Mobile Society Review 未来心理」Vol.002 (2005年6月25日発行)
モバイル社会研究所 http://www.moba-ken.jp/
==========================================================================

◆プレゼントのお知らせ◆ 募集は終了しました
CRNメンバーズに登録されている方から抽選で1名様に「Mobile Society Review 未来心理」Vol.002とVol.001(2005年3月25日発行)をセットでプレゼントします。(CRNメンバーズの登録がまだな方はこちらからご登録ください。)


Copyright (c) 2000-2003, Child Research Net, All rights reserved.
このホームページに掲載のイラスト・写真・音声・文章・その他の
コンテンツの無断転載を禁じます。

利用規約 プライバシーポリシー お問い合わせ
チャイルド・リサーチ・ネット(CRN)は、
ベネッセ教育総合研究所の支援のもと運営されています。