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●【特集】子育て不安を突破するキーパーソン「パパサウルス」
(2006年8月11日)

ナビゲータ:津田康子さん(NHKディレクター)
 
今、日本では、30代女性の約4割が子どもを持つマイナス面を強く感じ*1、母親の約8割が「子どもを産み育てたいと思える社会でない」と感じているそうです(80.2%、2004年子ども未来財団調べ)。

NHKディレクターである私は4歳と2歳の2男児の母親ですが、常々感じるのは、子連れは社会のあらゆるシーンで「迷惑をかけている立場」「おじゃまな立場」にあるということです。例えば外出時、例えば職場。本当に肩身が狭いです。

少子化ニッポンですが、少しでも子どものいる社会を楽しめる大人が増えて欲しい。それには、制度や施策を整うだけではない、「産みたい、子育ては楽しい」と思えるような人々の気持ちを温める何かが必要なのではないでしょうか。

同じ思いを持つNHKの子育て中ディレクター達が集まり、答えのない子育てのヒントを探して取材を始め、行き着いた先には…若い男性達の存在がありました。

男性の子育てへの関心は高まっています。今や、妻の出産時に立ち会う夫は0歳児の父親で2人に1人以上*2。お父さんの絵本読み聞かせグループやビジネスマンの育児を応援するグループなど、父親達自身が立ち上げた取り組みも広がり、「仕事に忙しい中でも自分も育児に参加したい」と思う男性は少しずつ増えています。

父親だけではありません。私達、子育て中の女性ディレクターが去年行った聞き取り調査では、30代の独身男性、あるいは子どものいない既婚男性からもこんな声が上がっています。

●「子どものいる生き甲斐と仕事の両立の仕方に関心がある。近い将来の自分の父親像を探している」(30代独身)
●「子どもが生活のノイズになるライフスタイルへの変化がいやで、一歩が踏み出せない」(30代既婚)
●「本当は、子どもが生まれたら子どもを仕事場に連れて行かれるような暮らしがしたい。そんな進んだ暮らしをしている人の実践を見たい」(30代既婚)

私達は子育て不安を突破する新たなキーパーソン、それは若い男性達だ、とひとつの結論に達しました。

子どもと積極的に向き合っているお父さん達は楽しそうです。彼らに共通して言えるのは、それが「親としての義務だから」というより、「好きだから楽しいから」やっているということ。育児はきれいごとではありません。でも、苦しいことを「苦しい」と思いながらも、それを「笑い」や「楽しみ」に変換するスイッチをそれぞれが持っているのです。

私達は、彼らのような新しい世代の父親達を、新種の恐竜に例えて「パパサウルス」と名づけ、彼らの目から発見した子どもとのワクワクする時間や小さな幸福感、奮闘ぶりをお伝えする新しい番組を実験的に放送することになりました。父親目線という新たな視点から、子どもとの関係を楽しむヒントを見つけていただけたらうれしいと考えています。次回は番組に出演してくださった著名人の子育てから学んだことをご紹介します。
       

*1 NHK放送文化研究所世論調査「現代日本人のライフスタイル2004」(04年12月調べ)より
女性が考える子どもを持つマイナス面について、
「仕事が継続できない」(30代38%、全体17%)
「育児の精神的負担が大きい」(30代39%、全体20%)
「やりたいことができなくなり、行動が制限される」(30代39%、全体22%)

*2 ベネッセ次世代育成研究所調査「第1回乳幼児の父親についての調査」(05年8月調べ)より
 0歳児の父親の55%、0歳~6歳の父親全体では47.6%。

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パパが主役の新しい子育てライフスタイル番組
「パパサウルス papasaurus」
NHK総合テレビ 8月26日(土)深夜0時20分~0時49分
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