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●日本の20代のウェブ利用が半減。なぜ?
(2006年12月1日)

CRN子どもとメディア研究室の研究員から興味深い話を聞きましたので、ご紹介します。

2000年以降、日本人のウェブ*1利用行動がどのように変化したのかを分析するデータが、ネットレイティング社*2が今秋発売した情報誌に掲載されました。このなかに、ウェブ利用者の性別・年齢構成の変化を取り上げた非常に興味深いデータがあります。

過去6年間のウェブ利用者全体の年齢構成比をみると、2000年4月には20代(20〜29歳)は全体の23.6%を占めていましたが、2005年4月には約11.8%とほぼ半減しています。いっぽうで、40代以上の年代の比率が増えており、例えば、60代は3.8%から7.4%と約2倍になっています。

なぜ20代にこのような変化が見られるのでしょうか? 過去6年間にインターネットの普及率は高まり、利用者全体の数が増えたことを考えると、実数としては20代の多くが家庭のパソコンからウェブを利用していないと考えられるのではないでしょうか?

CRN「子どもとメディア研究室」では、1996年以来子どもたちがメディアをどう使っているのかを研究しています。現在の20代は、高校生や大学生の頃に携帯電話が普及した世代です。携帯電話でメールを送り、写真を撮り、インターネットに接続し、携帯端末を使いこなした最初の世代といえます。いっぽうで、現在の40代以上は、かつてワープロを使っていた世代であり、インターネット接続ではパソコンのほうが親しみやすい世代といえます。また、10代は、携帯電話を買ってもらう前から、学校や家庭でインターネットに常時接続されたパソコンを使っている世代。このようなことを考えると、現在の20代は非常に特殊な世代なのかもしれません。

現在の20代は今後どうなるのでしょうか? この世代だけが、初めてインターネットに接続したときに携帯電話を介しています。キーボードより携帯電話のテンキーに慣れている世代ともいえます。もしかしたら、彼らはこのまま携帯電話を愛用し、独特の携帯文化を築いていくかもしれません。あるいはパソコンに戻っていくかもしれません。CRNでは、彼らの動向を今後も注目したいと考えています。

*1
ここでいうウェブとは、家庭のパソコンからのウェブへのアクセスです。
*2
http://www.netratings.co.jp/


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