せいさんのお悩みのご様子が伝わって参ります。お子さんの登校拒 否症、また、原因も不明とあってはせいさんが戸惑われるのも無理 はありません。しかし、登校拒否症はむしろ原因がはっきりしてい るケースが珍しいくらいで、多くの場合、子ども本人ですら原因を 自覚しておらず、自分がなぜ学校に行けないのかわかっていないの です。特にお嬢さんぐらいのこれから思春期を迎えようとする年頃 に無自覚の内に友だちとの関係や学校生活のあり方そのものにスト レスを感じ、学校に行けなくなることがしばしばあります。自覚は なくとも学校にストレスを感じている今、ご家庭だけが、お嬢さん にとって安らぎの場です。今のお嬢さんの状態を認めてあげてくだ さい。ご家族があたたかく見守ってくださることでお嬢さんは随分 と楽になられているはずです。 とは言いましても、せいさんがいぶかしく思われて、ついお嬢さん にいらだたれるのもわかります。一人でお嬢さんの問題を抱え込む ことはなさらないでください。不登校のお子さんを抱えることはご 家族にも負担がかかるものです。 ご家庭で休まれることで徐々に力をたくわえ、自然と症状がおさま ることもありますが、もし、現在の処置で状況が改善されず、せい さんもお悩みが辛いようでしたら、地域の教育相談等を利用なさる か、またはかかりつけの病院にご相談なさって家族カウンセリング などを紹介していただくということも考えられます。ただし、そう いったものに行くこと自体が返ってお嬢さんへの負担になる可能性 もございますので、ご配慮ください。 また、何かございましたらお気軽にご相談ください。 　　　　　　　　　　　　　　　子育てクリニック相談員　高木