子どものしつけ |
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バンダービルト大学(テネシー州ナッシュビル)のエレン・E・ピンダーヒューズ博士とそのチームが、アメリカ在住の保護者987人(うち、82パーセントが白人系アメリカ人、16パーセントがアフリカ系アメリカ人)と、幼稚園へ通う年齢の子どもたち585人を対象に研究を行ったところ、保護者の収入が低い家庭ほど、子どもに対し厳しいしつけを行う傾向にあることが分かった。 研究チームは、保護者の社会的・経済的地位と人種の違いがどのようにしつけに影響するかを調査した。また、親としての信念や家庭内のストレス、その他の要因についても調査した。その結果、保護者が低収入の場合や、低収入であるよりも家庭内のストレスの多いと考えられる片親の場合に、子どもに対し厳しいしつけを行う傾向があった。 しつけの厳しい親たちは、体罰のかわりになるようなしつけの方法をまったく念頭に置いていないようだ。ピンターヒューズ博士によれば、そのような親に厳しくないしつけ方を教えることで、厳しいしつけをやめさせることができると指摘している。「親たちにかかる外部ストレスを和らげるプログラムを行うことで、収入の低い保護者が、子どもたちのちょっとした間違いに対して過度に意識的あるいは感情的に反応してしまうのを減少させ、しつけにもいろいろな方法があることを理解するのに役立つ」と博士は述べている。 (American Psychological Association) |
思春期前に高まる体重への関心 |
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9歳から15歳の少女6,770人と少年5,287人を対象に、体重に対する関心と継続的なダイエットに与える友達、親、メディアの影響が調査された。1996年および1997年に、全米の調査対象者に質問紙が郵送された。主な調査結果は、体重への関心と体重コントロールのための継続的ダイエットの密接な関係であった。 少女の6パーセントと少年の2パーセントが、体重を非常に気にしており、少女の2パーセントと少年の1パーセントが、継続的にダイエットを行っていることがわかった。メディアに出てくる同姓の人のようになりたいと多くの努力をする少女や少年ほど、年齢と体の大きさとは無関係に、周りの友達よりも体重に関する関心が高くなる可能性が高い。また、友達の影響は無視できる程度であった。 さらに、父親が痩せていることや脂肪が少ないことを重要に思っている少女や少年ほど、友達よりも継続的にダイエットする可能性が高いことがわかった。 「我々の研究結果は、思春期前や思春期において、親やメディアが体重への関心や体重のコントロールに密接に影響していることを示唆している。しかしながら、これらの影響の相対的な重要性には性差がある。」とその研究者たちは結論付けている。 (出所:Field AE, Camargo CA, Taylor CB, et al. : Peer, parent and media influences on the development of weight concerns and frequent dieting among preadolescent and adolescent girls and boys. Pediatrics 2001; 107:54-60. 著作権問い合せ先:Alison E. Field, MD, Channing Laboratory, Department of Medicine, Brigham and Woman's Hospital and Harvard Medical School, 75 Francis St., Boston, MA 02115.) |