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Vol. 19, No. 9, September 2003
1. 頭部の急速な成長と自閉症
2. 集団保育の影響
3. スプリットタンに関する法律の制定

頭部の急速な成長と自閉症

 最近の研究によると、幼児期の異常に急速な頭部の成長は自閉症の可能性を示す早期の警告かも知れないという。遡及研究を行った研究者らは、DSM-IV(精神障害の診断と統計の手引き【米国精神医学会発行】)基準で、自閉症の領域に問題があるとされ、過去にMRI(磁気共鳴映像法)研究に参加したことのある2歳から5歳までの幼児48名の診療記録を調べた。これらの子どもたちのうち、15名が乳児期に4度(出生時、生後1〜2ヶ月、3〜5ヶ月、6〜14ヶ月)測定を受け、33名が出生時と6〜14ヶ月(N=7)、あるいは出生時だけ(N=28)に測定を受けた。生後1年間に行われた頭囲の測定値を通常の子どもたちの全国データベースと比較した。研究によると、出生時に自閉症児の頭囲は、平均して100分順位で25位(下から数えて25番目)だった。しかし生後1年目に、これらの子どもたちの脳は迅速かつ過剰な成長を遂げ、約6ヶ月から14ヶ月で85位になった。また、子どもたちの脳の成長は12ヶ月から14ヶ月で遅くなった。この結果は非常に興味深いが、研究者らはこの調査結果は予備的なものであり、他の研究による反復の必要があるとしている。
[JAMAアメリカ医師会雑誌]

集団保育の影響

 子どもが出生時から4歳半までの間を保育所で過ごす時間が増えれば増えるほど、彼らが仲間とうまくやっていけず、自己主張が強く、不服従で、攻撃的になっているとみなす大人が多いというのが、NICHD(米国国立子どもの健康と発達研究所)の行った早期保育と若者の発達研究の調査結果である。しかしながら、研究者らは子どもの大多数が通常の範囲内だったと述べている。研究者らは又、報告された問題行動の指標となるのは、保育所で過ごす時間の長さよりも、むしろ母親の気配りや思いやりの深さであり、母親の愛情が問題行動を少なくするとしている。この研究結果は、出生時に研究に参加した子ども1000名以上を対象にした全国規模の研究に基づくものである。子どもの社会的行動の評価は、母親、保育者、教師が子どもの問題行動と社会的能力について標準化された評価表に記入して行った。子どもが保育されている時間数についての情報は、3ヶ月〜4ヶ月ごとの母親の報告によって収集した。
[Child Development]

スプリットタンに関する法律の制定

 ボストン・グローブ紙によると、身体改造の最新の流行、スプリットタンがイリノイ州では不法行為となることが公布された。Rod Blagojevich知事は、近頃、これらの行為を制限するための法律にサインし、成立させた。これによって医師、歯科医師をのぞいて、この危険な処置をおこなうことは、違法行為となった。この報道によれば、違反者には1年以下の懲役が課せられる。


The Brown University Child and Adolescent Behavior Letter, September 2003
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