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12月
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〜子どもの願いと悲しみと(2/6)〜

<今月の本>エッツ&ラバスティダ作 『クリスマスまであと九日』



 「サンタクロースは煙突から入ってくる」と何かで読んだが、教えられたか、子どもたちはわが家に煙突がないことを、心配しました。そこで私は、とっさに、「うちには、おじいちゃんの窓があるわ。サンタさんは、あそこから入ってくる」と言ってしまったのです。それで、イヴにはいつも、このおじいちゃんの窓には鍵がかけられませんでした。
 夫は、プレゼントを買ってくると、カーテンの閉まったこの窓の棚に隠しておいて、夜中にこっそり窓を開けてとり出し、子どものベッドへ運んだのです。

◆子どもの願いをかなえるのは誰か?◆

 私たちはクリスチャンでもありませんが、いまでも、家族でクリスマスのプレゼントはやりとりします。単なる習慣というか、デパートの商魂にのせられたままのことか、ともかくあれこれ運ぶのも好きで、楽しんでいます。

 ただ、私たちは、「いい子でいれば」というただし書きはあまり使いませんでした。私自身、小さい時から、自分が決していい子ではないことを知っていましたし、さほど、わが子にもいい子になってほしいとも思いませんでしたから。

 私たちが大切にしたのは、子どもたちが、「一心に願いをもつ」ということでした。
 心の底からの願いを持つということは、とても大事なことのように思います。そして、ひとは、「強く願いつづければ、きっと願いはかなう」、ということを、子どもたちに信じてもらいたかったのです。
 強く、心から願うことに向かって、生きていって欲しかったのです。


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