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Vol. 19, No. 4, April 2003
1. メディアと暴力
2. 注意欠陥障害(ADHD)
3. 精神的苦痛

メディアと暴力

 最新の研究によると、テレビなどのメディアで暴力を見聞きした子どもたちは、成人した後も攻撃的で暴力的行動をするようになる危険が増えるとのことである。この研究は、1970年代と1980年代に第1回調査をした6歳から10歳までのグループについて、15年後に追跡調査し、テレビの暴力場面の視聴経験と大人になってからの攻撃的行動との関係について長期にわたる影響を調べたものである。研究者らは、子ども時代にメディアで暴力を見聞きした事によって、社会経済状況、知的能力、親に関する要因などを鑑みてもなお、男女ともに攻撃的かつ暴力的な行動をとる割合が高くなる事を見出した。
[Developmental Psychology 2003;39(2):201-221]

注意欠陥障害(ADHD)

 カリフォルニアのソーク研究所の研究者たちは、ある種の殺虫剤や化学兵器と、湾岸戦争症候群やADHDを含む神経障害を結びつける可能性をもつある種の遺伝子を発見した。研究者たちは動物モデルを用いて、家庭用殺虫剤や致死的神経ガスに含まれる有機リン酸系化学物質への暴露が神経障害指向エステラーゼ(NTE)と呼ばれる遺伝子の活動を抑制することを見出した。研究者らによると、この抑制により、マウスは誕生前に死ぬか、時の経過とともに注意欠陥障害(ADHD)と非常によく似た一連の行動を示すようになるという。神経症候群のなかには、頭痛や発熱、極度の物忘れや運動障害など、広く定義される湾岸戦争症状群のなかの症状とも似ているものがあった。
[NATURE GENETICS]

精神的苦痛

 うつ病や不安による情緒障害を患う子どもたちは、自分を過少評価することが多いと、HEALTH BEHAVIOR NEWS SERVICEは報じている。研究者らの最近の報告によると、情緒障害を経験したことのある子どもたちは、失敗は自分のせいにするが成功は外的要因のせいにすることが多く、行動目標を達成する自分の能力について不安があり、自己評価も低い。自己評価が低いと、子どもたちは自分の社会適応能力を過少評価する傾向が強いが、学力に関してはそのよのようなことはないようだ。また、女の子の方が男の子よりも情緒的障害を患いやすく、社会適応能力以外のすべての面で自分の能力を過少評価しやすいこともわかった。社会適応能力については、女の子は男の子に比べてほめられることが多いせいではないかと思われる。4年生から6年生の児童932人を対象に、1年間に3度テストを実施した。テストは、うつ状態と不安のレベルを測定するように作り、子どもたちに自分自身と自分たちの世界についての意見、自分の能力について感じたことを聞いた。その上で、子どもたちが能力について感じていることと学校の実際の成績を比較した。
[CHILD DEVELOPMENT]


The Brown University Child and Adolescent Behavior Letter, April 2003
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