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●現役教師の意見

自分のことを振り返ってみると,小学校と中学校の両方の教育実習を経験したことで,自分には中学校の方が向いているなということが分かった。とてもいい機会だったと思う。また最近では,教育実習を3年次で行なうようになっているところもあります。これはとても意味のあることだと思います。なぜなら,教育実習によって自分の教師としての不適格さを感じたときに「自分は本当に教師として一生,やっていけるのだろうか」と考え直すことができるからです。(中学校・男性)

大学などで培われた自分なりの教育観が必ずしも現場では通用しない。そのことが分かるだけでも,教育実習の価値はあったと思う。(小学校・男性)

私も上記のA君のようなことを感じました。自分の理想通りに教育はできないと知り,しかし一方,そんな中で上手に学級運営されたり,懸命に生徒とぶつかりあっている先生方に出会い,心を動かされました。(高校・女性)

教育実習で現場教員の多忙さを実感するだろう。また,理屈通りにはいかない子どもたちの現実の姿に戸惑うだろう。自分も教育実習を終え,一生このような状況の仕事ができるのか,不安に思ったものである。(小学校・男性)

教職志望者であっても,非教職志望者であっても,実習を経験する前と後では,その人の持っている教育観,教師観,学校観,生徒観,そして教職への意欲(非教職志望者が教師を目指すようになる,教職志望者の教職に対する魅力が減退するなど)を大きく変化させることになるであろう。(中学校・男性)


●教師意見まとめ

 〜不安を先取りしておくだけの価値はある

教育実習を経験してみると,様々な意味で「教育実習には大きな意味がある」ということで意見が共通しています。そして,冒頭に登場したA君(大学生)も「教育観が通じない」などの不安を経験していたのと同様に,「考え方の揺らぎ」を経験したという記述がありました。それ以外に現役の先生方の意見では,「一生,教師として続けていけるのか」という率直な不安を感じた方もいたように,「教職への適性」という部分にも考えが及んでいました。そのような不安を自分の職業適性の問題と関連させて考え,その後に実際に教師として学校現場に赴任しました。

その不安には大きな意味があると,現場の先生方は言っているようです。葛藤や困難,また心を動かされるような場面を通じて,自分の教職への適性を真剣に考える機会にできたということが,上記の意見からうかがえました。


大学生の意見』  『まとめ』  『教育実習ってなに?


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