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●大学生の意見――「荒れ」の問題に対処していくには,親(家庭)との連携は必要ないのでしょうか。それならば,親の信頼を得ることも必要ではないでしょうか。そもそも,子どもからの信頼を教師が獲得していれば,「荒れ」の問題はある程度は防ぐことは可能だと思いますか。それとも,昨今の「荒れ」の問題は,子どもからの信頼を得る以前の問題だと思いますか。特に教職志望の方は,子どもとの信頼関係を築くことには自信がありますか。
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●大学生意見まとめ〜将来の自分の姿を想像すると,これは難しい問題である。これらの意見からうかがえる考え方は,大きく見て2つあります。 1.教師も人間なのだから,完璧にこなすことを考えないでいいのではないか,それゆえに家庭との連携を探ってもいいのではないかという考え方。 2.子どもとの信頼関係は必要だが,築けない場合もある。「子ども全員との信頼関係を築くこと」を期待しない方がいいのではないかという考え方。 また「荒れ」の背景には「大人自身の変化があるのでは」と指摘する意見もありました。全般的に見て,現場の先生に対して「限界のあることは素直に『できない』と言ってほしい」という意見が大勢を占めていました。教師観調査の「自由記述」のデータの中では,大学生は「こうあるのがよい」という教師像を提示していました。しかし,生の声を聞く限りでは,特に教職志望の学生の中に不安や葛藤を正直に伝える意見もありました。実際に「荒れ」の問題と対峙するには,非常に難しい問題だという認識があるようです。 |